アメリカ公演での舞台仕込み
今回は、アメリカ公演での舞台仕込みについて書いていきます。
ニューヨークのジョイス・シアターやロサンゼルスの日米劇場などの劇場には、ユニオン(労働組合)のシステムがしっかりと根付いていました。
このユニオンのシステムがない日本の劇場の場合、劇場の方に許可をもらえれば機材や舞台装置に触れることができますが、アメリカでのユニオンシステムでは、自分たちが持ち込んだ美術や機材以外、劇場に備え付けの音響や照明機材、舞台装置などには原則的に一切手を触れることができません。
![[写真]ロープ(綱もと)を操作するスタッフ](http://www.artwish.jp/13/ame2.jpg)
舞台サイドにある照明や美術幕を吊るバーを上げ下げするロープ(綱もと)を操作するスタッフ(ジョイス・シアター:N.Y)
又、ユニオンシステムがあるなしに関係なく、公演をする劇場へ事前に舞台美術プランや照明プランを図面におこし舞台仕込み内容として送りますが、その劇場にユニオンシステムがある場合、自分たちでの作業範囲が限定され劇場スタッフに任せるかたちになりますので、このプランの伝達は大変重要となります。
そのために公演をする劇場の舞台とサイズが同じか、近いホールなどを借りて舞台美術をどのようにするか何度もシュミレーションをして舞台美術プラン図面を作成します。
舞台仕込みは、事前に送ったそのプラン通りに行われますので事前の舞台美術シュミレーションも限りなく本番に近い状態で行います。
(このシュミレーションについては、後ほど記していこうと思います。)
現場では、スタッフの方々に自分たちがやりたい内容を限られた時間内に的確に伝え、理解してもらうことがまず第一の仕事です。
又、ユニオンのシステムは、休憩などを含む就業時間についてもきっちりしており、たとえば照明の吊り込みが途中でも時間がくればそこで終了です。
とってもシビアです。
しかし、そこはさすがプロ。就業時間内にきっちり作業を完了してくれるのです。
照明の吊り込みをするスタッフ(ジョイス・シアター:N.Y)
ユニオンのスタッフは、システマティックで事務的に捉えられそうですが、今までの公演では、我々の創作に対し、とても真摯に対応してくれて納得がいくまで作業をしてくれました。
公演の舞台が出来上がるのも、スタッフの方のプロ意識によって作られていくのですね。

